ビズスパ
2021.05.11
コロナ禍での新規開店。大切だったのは苦境を楽しもうとする思考転換——橋本立希さん(アヤワスカ洋服店)
橋本さんが店主を務めるアヤワスカ洋服店は、コロナ禍のさなかに一念発起して新規オープンしたという古着屋さん。
「100年前の服から現行の服まで幅広く取り揃えている」という、個性的でありながらも間口の広い、橋本さんの思いやこだわりがたくさん詰まったお店です。
店舗を構えたのは、近年古着屋が増えてきている代々木八幡エリア。土地柄、クリエイティブな仕事に就いているお客さんも多く、そうしたシーンからの情報拡散も視野に入れて開店を決めたのだそう。しかしそのタイミングは図らずもコロナ禍のはじまりと重なり、店舗のオープンには様々な苦労がありました——
苦しいことも、楽しむために思考転換!
物件探しからひとりで開店準備を始めた橋本さん。
「めちゃめちゃつらかったんですけど、つらいのも修行。乗り越えなきゃいけない。それも楽しみながらできるように、うまく思考を転換しながらやりました」
開店に向けた様々な業務、力仕事から事務手続きまで「自分で考えてやるのが楽しかった」と橋本さんは振り返ります。
苦境も楽しむための努力をする。これはコロナ禍のビジネスにおいても非常に有効なスタンスであるように感じられます。
自分に正直に、みんなをハッピーに
周囲には無謀だとも言われた、コロナ禍でのオープン。しかし最終的に信じたのは自身の確かな価値観でした。
「音楽とか映画とか、自分のなかにあるいろんなカルチャーの影響を押し出していけば、ほかの古着屋にはない自分の色が出ていいんじゃないかと思いました」
そして楽しみながら逆境を乗り越えていくスタンスは、これからもお店をきりもりするなかで続いていきます。
「お店という器があって、そこから人の触れ合いとかカルチャーが生まれて、楽しい雰囲気で商品を買ってもらうというのが最高です。だからいま考えてるのはコーヒーイベントや音楽イベント。
コーヒーも音楽も、ファッションと同じで気分を上げてくれる楽しいもの。そういうものが世の中からなくなると、人間としての根源的なものまでなくなってしまう気がします。だからそこを元気づけたい。あくまでも洋服はツールなので、それを使ってみんなをハッピーにできればいいなと思っています」
好きなことのために一歩踏み出す勇気を
最後に橋本さんは、同じようにコロナ禍であらたなステップを踏み出そうとしている人たちへ向けて、こんなメッセージを残してくれました。
「会社に属していたときは役職もついていなくて、自己肯定感も低かったんです。そんな自分が一念発起してこうやって商売をかたちに出来たということが非常に大きな自信になりました。自分のために時間や労力を使えるのは最高です。小さい会社などをやりたいと思う方にはぜひがんばってほしいと思います」
■INFORMATION
アヤワスカ洋服店
渋谷区富ヶ谷1-51-2 デュオパークビル MサイドB1F
営業時間: 13:00-20:00 水曜定休
https://www.instagram.com/ayahuasca_clothes/
■ ABOUT「ビズスパ」
「ビズスパ」は、コロナ禍においてさまざまな課題を抱えている事業者のみなさまに向けた、withコロナの時代に「ビジネスをパワーアップさせるスパイス」。
渋谷区で頑張っているお店や企業の取り組みや、ビジネスのヒントを紹介するサポートプログラムです。
▶︎「ビズスパ」特設ページ
実行委員長
大西賢治
渋谷区商店会連合会 会長
不要不急の外出の自粛など、皆さんの協力のおかげで最大の危機を乗り越えることができたと感謝しております。しかしながら、カルチャーの発信地でもある渋谷を支える多くの商業や産業は、いまだ大きなダメージを受けています。事業者の方々はこの先に不安を抱きながらも、日々努力と工夫を重ねながら事業を存続できるように頑張っています。みなさんが、安心して渋谷を訪れ、安全に楽しめる街になり、渋谷の街が元気を取り戻すことで、渋谷だけではなく全国の商店会も活気が出ると思っています。渋谷を愛する皆さんのお力をぜひお貸しください。